佐藤 陽子さん(仮名)のSTORY 知って欲しい、高次脳機能障害のこと。当たり前ではない今日を大切に生きる。

突然のくも膜下出血
夫を見送って、家事も終え、一段落した時だったかと思います。リビングで突然倒れたようで。ふっと意識が戻ったんですが、立ち上がることができない。痛みは全くなかったけど、これは変だと思い、夫に電話しました。ちょうど数日前に、娘に携帯を常に持っているよう言われていたのが幸いでした。ただ、夫は仕事中で電話が通じませんでした。それで救急車を呼ばなきゃと思いましたが、119番が思い出せなくて、とりあえず思い出せた110番にかけました。警察の方に立てないことを伝えたら、「ベランダから窓割って入りますけどいいですか?」と言われたところで意識を失いました。。
家族に聞いたら、手術後は何とか会話をしていたらしいです。友人とスッポンを食べに行くのをすごく楽しみにしていたからか、友人の名とスッポンをひたすら叫んでいたと言われました。それから、職場への連絡などをお願いしていたようです。夫もかなり動揺していたようで、半年先の予定まで確認していたから、娘は私がしっかりしなきゃと思ったそうです。
意識がはっきりしたのは手術の2~3週間後です。それ以前の健康診断では全く問題なく、むしろ血圧は低い方でしたし、親族に脳疾患の人がいるわけでもなかったので、まさか自分が発症するとは思ってもみませんでした。動脈瘤は普通なら破裂しないだろうと思われるくらい本当に小さなのもので、仮に脳ドックで見つかっても手術するか迷うくらいの大きさだったそうです。