鈴木 誠さん(仮名)のSTORY もう、間違えない。”サビ”を落として新しい自分になる

病気を乗り越えてSEの現場に復帰
リハビリ病院は7月に退院しましたが、日常に戻って間もない頃は、スムーズに歩けないことに少し恥ずかしさがありました。当時は電子マネーがいまほど普及しておらず、近所のスーパーで小銭を出すのも大変です。店員さんを待たせてしまい、申し訳ない気持ちもありました。でも、人は自分が思うよりも、周りのことを気にしていません。退院してもうすぐ丸6年経ちますが、いまは全く気にならなくなりました。
退院後は、決められたリハビリ以外にも、毎朝近所を散歩したり料理をしたり、出来る限り身体を動かすようにしていました。ようやく杖を使わずに歩けるようになって職場に復帰したのが9月です。
病気で倒れて、約半年間も休職していたことになります。会社からは、すぐに前と同じようには働くは厳しいだろうと、徐々に体を慣らしていくよう提案してもらいました。最初の1週間は朝だけ出勤、次の1週間は午前中、3週目は午後3時まで、4週目以降はフルタイム。しっかり体を動かしていたおかげで、フルタイムでも夕方にどっと疲れるようなことはありませんでした。
発症する直前は、大規模な給与システムの開発プロジェクトに携わっていました。倒れたことでメンバーからは外れてしまったのですが、類似システムの関係部署に異動になりました。まったく違う部署に異動になると、私が落ち込むだろうと会社が配慮してくれたのだと思います。
その年の11月には翌年の4月にリリースする新システムの開発案件があり、「俺に任せてくれ」と手を挙げました。お客様との打ち合わせや開発期間を経て、システムは無事稼働しました。いまもそのシステムの保守運用を担当しています。