Mine MurayamaさんのSTORY 「泣いてどん底」から「笑顔で感謝」へ。私が愛と笑いを届けられるようになるまで
子どもの前で大パニック
スポーツクラブでインストラクターをしていたとき、会員さんが「口の中にできものがある。たぶん、がんだ」と落ち込んでいました。「そんなわけないですよー」って返したけれど、後で気になって、自分の口の中も鏡で見てみました。
すると、口の底に白くて丸いできものがあったんです。大きなのが2つも。痛みやかゆみはありません。普段は舌で隠れる場所で、まったく気づいていませんでした。
次の日、その会員さんに見せてみたら、「がんだと思う。かわいそうにな」なんて言います。慌てて通院中の歯医者へ行きました。先生は私の口の中を見ると、急に無口になりました。「紹介状を書きます」と、ひと言。
大きな病院の検査を数日後に予約して、その日は家に帰りました。夜、鏡で口の中を見ると、やっぱりあります。「歯ブラシで潰そう」とこすっても、びくともしません。とにかく不安で、ドキドキ、ドキドキ。生きた心地がしませんでした。
予約の日まで待っていられなくて、翌日に病院へ。先生の話はほとんど頭に入ってこなかったけれど、「病理検査をします」という言葉は聞き取れました。「それって、がんってことじゃないですよね」って恐る恐る口にしたら、先生は「がんの可能性のない人に病理検査はしません」と。
検査の結果が出るのは翌週でした。苦手なインターネットで少しだけ口のがんについて調べてみたら、グロテスクな写真や、「生存率50%」など、怖い情報ばっかり。検査の結果はどうなるだろうと、頭の中が不安でいっぱいになったとき、急に腕がピクピクとけいれんし始めたんです。
それでなぜか、「もう全身にがんが回ったんだ!」って思いました。子どもの前なのに、「わーっ!」と叫んで大パニック。がんになるより先に心臓が飛び出て死んでしまうんじゃないかと思いました。
当時大学生だった息子が、見かねて病院へ連れていってくれました。数日前にお世話になった元看護士さんが受付にいたので、息子が状況を説明しました。すると、その方が私の腕をピシッと叩き、「がんでそんな風にはならないよ。息子さんに甘えるんじゃない! 私だって何年も前にがんを経験したけど、こうして生きて働いてるのよ!」と教えてくれたんです。おかげさまでけいれんが止まって、少し冷静さを取り戻すことができました。