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人見伊都子さんのSTORY 病気になったからこそ出会えた私。2度のがんを越えて、輝くランウェイへ。

父が「身代わり」になってくれた

抗がん剤治療中は、悔やんでも悔やみきれない出来事がありました。父が突然肺炎を発症して、亡くなったんです。私は病院で点滴治療を受けてい、父が運ばれた病院に行くことも、葬儀に出席することもできませんでした。治療が落ち着いて、遺影の父と対面できるまで、父が亡くなってから3週間もかかってしまいました。

私のがんタイプ「ルミナールA」といって、ほとんどの場合ホルモン療法が適用となります。抗がん剤はあまり効果が出ないかもしれないと言われていましたが、不思議なことに、父が亡くなってからとてもよく効くようになりました。主治医の想像を超えていたようで、大喜びでした。

生前の父は、がんを発症した私「変わってあげたい」と言ってくれてんです。本当に身代わりになってくれたのかもしれませんそれまで瀬戸物のように堅かった胸も急に柔らかくなって、赤みも一気に軽減しました。「父が守ってくれたんだ」と心から思いました。抗がん剤治療を終える頃には画像検査でもがん大幅に消えていて、無事手術を受けることができたんです

炎症性乳がんは見つかった時点で全身のリンパ管にがんが回っていることが多いので、手術後は放射線治療を受けることになっています。私も合計25回の放射線治療を受けました。この放射線治療のためには、腕を上げなくてはいけません。でも私の場合、手術の影響で突っ張ってしまって、まったく上がらない状態でしたそれでリハビリを頑張っていると、気づけば手の甲がぱんぱんに。リンパ浮腫が出たんです

退院してから、入院中に教わったリンパドレナージ(皮膚をさするようにしてリンパ液をリンパ節へ流すことで、リンパ浮腫を軽減するケア)を一生懸命続けました。すると症状は一日でなくなって、何事もなく経過しました。ところが約1年半後、急に浮腫があらわれて、蜂窩織炎(皮膚の深い組織に細菌が侵入し、激しい赤みや腫れ、痛みを引き起こす急性化膿性炎症)も2回経験しました。

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