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宮本豊司さんのSTORY がんのことは考えない。 「待ってくれている人」との“つながり”に生きる

抗がん剤の副作用がまったくない

手術後は月に1回の問診と3ヶ月に1回のCT検査を受けていました。2025年の1月と3月の検査では全く異常はなく、抗がん剤はその3月で終了しています。

 

ところが、6月のCT検査で再発の疑いがあることがわかりました。手術した部分に、がんの組織が残っていたようです。7月にPET検査を受け、その結果も陽性でした。動脈に近い太い血管をがんらしき組織がぐるりと巻きついていて、組織を回収して検査することはできませんでしたが、がんであることはほぼ確実なようでした。

 

「がんは取ったから、もう大丈夫」と思っていました。それなのに、たった9ヶ月での再発です。がんが血管に浸食したら、全身に転移する可能性もありました。断定はできないけれど、がんだとみなして、抗がん剤治療を受けるように医師に勧められました。

 

治療を受ける場合、次は点滴の薬と言われました。母が苦しんでいたのも、同じ薬です。「副作用がしんどいんだろうな」と、治療を受けるかどうかには迷いがありました。

 

それに、2回目の抗がん剤は特に高額でした。1回あたり100万円で、月に2回打つから200万円。それを8クール繰り返すので、年間1600万円です。高額療養費制度と会社のけんぽの補助でかなり助けてもらえますが、それなりの自己負担になります。私は、生命保険会社に勤めていながら、がん保険には加入していませんでした。やっぱり保険は大切ですね。入っておけばよかったと思います。

 

ただ、迷っても、他に治療の選択肢があるわけではありません。「抗がん剤に頼るしかないな」と、治療を受けると決めました。私の抗がん剤は、デュルバルマブ、ゲムシタビン、シスプラチンの3種類でした。薬を1種類打つごとに生理食塩水を打って薄める必要があり、1回に7時間かかります。

 

はじめの1週間は、入院して様子を見ることになりました。特に、デュルバルマブは免疫力を高める新しい薬で、どんな副作用が出るかわかりませんでした。でも、不思議なことに、身体がつらくなったり食欲がなくなったりすることは、一度もなかったんです。

 

母がつらそうにしていた抗がん剤治療。私に副作用がなかった理由はわかりません。医師にも珍しがられました。

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