{@ member.last_name @} {@ member.first_name @}

久田邦博さんのSTORY 「死ぬまで」が僕の人生。やりたいようにやっていく。

やりたいモード全開の人生が始まった

人生の価値観が大きく変わってから、さらに数カ月が過ぎた頃、また心を揺さぶられる言葉がパっと頭に浮かびます。僕の部署に新入社員が配属されたときのことです。

「彼らの中に、僕が生きた証を残したい」

このとき、仕事に対する考え方が180度変わりました。終わっていた僕の会社員人生が、もう一度始まった瞬間です。
入社間もない若手社員に、最高の研修を提供する。その一点に猪突猛進。ポケットマネーをすべて費やしてあちこちのセミナーを受講し、社内の研修を改革していきました。
それに、社外でも誰かの役に立ちたい。僕は新薬が出る前と後のはざまの時期を生きたことで、死が迫り来る怖さを知っています。僕にはこの経験を誰かに伝える“語り部”の役割がある。そう感じて、講演活動に力を入れるようになりました。
「がん患者が講演します」と病院にアプローチすると、病院も快諾してくれます。営業も「ウチの会社に変わった社員がいるんです」と売り込んでくれて、全国各地から呼んでもらえるようになりました。
やりたいようにやっていたから、会社に怒られることもありました。でも、僕には失うものはありません。明日死ぬかもしれないし、会社の理念に沿った活動だったので何を言われようと気にせず続けているうちに「久田がやっていることは会社にとってプラスになる」と認められるようになりました。
がんになって死ぬかもしれない。でも、がんにならなくてもいずれ死にます。それに、がんが治ったって結局は死にます。死ぬまでは生きている。長く生きることよりも充実した日々を送ることが大切です。病気にとらわれていたら、身体だけではなく心も病気になってしまいます。

僕はがんになって死んだように生きていた日々もあったけれど、10年後には人生に満足していた。さらに、3年半と言われていた命が、24年目です。僕が20年生きた人をモデルにしたように、自分が誰かの希望になれればいい。そのために、仕事も遊びも全力で頑張る。これからも、誰よりも元気に生きていたいと思います。