ゆりきゃんさんのSTORY がんを主役にするのはもうおしまい。「私」を主語に生きるために
自分が「がん」だなんて信じられなかった
2020年10月、新型コロナ禍の真っただ中。横浜市から届いた乳がん検診の無料クーポンを、軽い気持ちで使いました。会社の健康診断では受けづらくなっていたし、「今なら行けるかも」くらいの感覚でした。
その日、夫と子どもたちには近くのコンビニで待っていてもらいました。検査が終わったら、家族でお昼ごはんを食べに行くつもりだったんです。このときは、ただの検診のはずでした。
無料検診は、結果が出るのに1カ月程度かかります。それなのに、先生が「結果が気にならない?」と聞いてきます。「大丈夫です」と答えても、「CT受ける?」としつこいくらいに勧めてきます。CTが受けられる検診センターは病院の目の前で、検査料金は2万円。「こういう商売なのかな?」と怪しくも思いました。でも、CTは空腹時にしか受けられません。たまたまお昼前、CTはスムーズに受けられることになりました。
CTの結果が出るのは約1週間後と言われたのに、数日で電話がかかってきました。細胞診が必要だと言います。翌週にレディースクリニックで細胞診を受けたら、今度は大きな病院へ行くように言われました。
クリニックで、「がんの疑い」とは聞いていました。でも、誤診だと思いました。私は健康だけが取り柄で、がん家系でもありません。以前、乳がん検診に引っかかったときも乳腺の石灰化だったので、今回も違うだろうと思ったんです。
クリニックの先生から病院を紹介されましたが、ママ友から近くのがんセンターを教えてもらったので、そちらへ行くことにしました。先生は、私がセカンドオピニオンで別の病院に来たと勘違いしたようです。「がんの疑いがあると聞いて……」と話すと、「がんですよ」とあっさり告知されてしまいました。
左胸の乳がんで、ステージはゼロ。手術で左胸を全摘出すれば、抗がん剤治療を受ける必要はないと言われました。早い段階で見つかった私はラッキーだったと思います。