ゆりきゃんさんのSTORY がんを主役にするのはもうおしまい。「私」を主語に生きるために
「どんな自分でも好きでいたい」
治療が始まって翌年の9月の終わりごろ、週1回の治療から3週間に1回の化学療法へと移行しました。治療に一区切りがつくと、解放感とともに「私はこれから元気になるぞ!」と、いわゆる“抗がん剤ハイ”のような気持ちになります。
そのとき、がん罹患者のインスタで出会った友人と始めたのが「love yourself」というインスタアカウントです。「どんな自分でも好きでいたい」をコンセプトに、抗がん剤治療を受ける人の写真をバーチャル写真展のような形で発信しました。看板写真の一つは、私が「かっこいい」と思った、あの写真です。
掲載する写真を募集したら、一気にたくさんの写真が集まりました。脱毛した自分を写真に残す人はたくさんいますが、他人に見せる機会はなかなかありません。素敵な写真が数多く集まったのは、それだけ見てもらいたい人がいたからだと思います。
新型コロナ禍が落ち着いてきたころ、リアルの写真展も開催することになりました。最初は東京でレンタルスペースを借り、集まった写真を飾りました。それから、2年かけて大阪、名古屋、横浜で計4回開催しています。
「love yourself」の活動は、がん当事者の方々から多くの共感を得て、一気に盛り上がりました。悩みや苦労は、当事者でなければなかなか分かり合えません。誰もが同じ立場で想いを共有する人を求めていて、私もその一人でした。